ここだけの話 １

病院で出される薬の値段の話をします。と言っても、病院や調剤薬局で支払うお金の話ではありません。あれは診察料・処方料・指導料等（病院）や、調剤料・指導料・管理料等（調剤薬局）が含まれているので、今日は薬そのものの価格の話です。日本は薬の値段が国で決められていて（薬価と言います）、同じ薬１錠は、日本全国どこの病院、調剤薬局でも同じ価格です。一番安い飲み薬で１錠５円７０銭、一番高い飲み薬は１錠７，０７４円２０銭します。一番高い注射は１回分で３６４，１４５円です。皆が支払うのはこの金額の３割だけです。しかし、病院や調剤薬局が問屋から仕入れる時は、まず消費税の５％は当たり前で、物にもよりますが、大体７～１２％引き。以前はゾロ品と言われていた後発品（ジェネリック品）などは２５～５０％引きで納入されます。国から支払われるのは薬価で、購入する時は割引価格でとなり、この差が薬価差益と言い、儲けになります。しかし、薬の袋代・薬を一つにまとめる分包の紙やビニール代、文房具・機械の維持費などの経費は患者・国から支払われませんので、差益の中からやり繰りする事になり、実質的には儲けはありません。