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管理人の食卓風景と日常の日記
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作家渡辺淳一氏のエッセイの中に、氏が新人医師の頃勤務した病院で、患者を診察し聴診しようとしたところ、まったく音が聞こえず焦ったとの内容の事が書かれています。
原因は、ベテラン看護師のいたずらで、聴診器の音を伝えるチューブの部分に脱脂綿を詰められていた事だったそうです。
患者の前では、素知らぬ顔で診察を続け、心中は穏やかでなかったとか。
原因が判明してからの診察時には、そのベテラン看護師に聴診器が壊れているから直しておくようにと、「馬鹿にするな!」と思いつつも平静を装って聴診器を手渡し、溜飲を下げたんだそうです。
渡辺氏は、作家デビューしてからも医師として札幌医大整形外科に勤務し、最終的に講師の肩書で退職し作家専業となったと氏の著作に書いてあります。
氏がなぜ整形外科医となったのか詳しく書かれており、当時の整形外科教授であった故河邨文一郎氏が、札幌オリンピックのテーマ曲「虹と雪のバラード」を作詞したことからも分かるように詩人であり、文学には理解があり渡辺氏が医師と作家の二足のわらじを履くことを許可したこと、そして、これも渡辺氏のエッセイに書いてあることですが、医学部学生時代に聴診器を使って心音を聞きわけ、何の疾患かを診断する実習とテストで、心音を聞きわけることがなかなかできなかったことから自分は音痴であり、内科系には向いていないと判断し外科系の整形外科講座に入局したとあります。
病院で、聴診器を使うのは当たり前と思われるかも知れません。
白衣姿に聴診器が、医師のシンボルのように感じている方は多いと思います。
ところが、医師と同様に日常的に聴診器を使う職種がもう一つ、看護師です。
看護師は、医師の代行的役割ですから当たり前と言えば当たり前のことです。
看護学校に入学すると、価格は安くてもちゃんとした聴診器を買わされ、カリキュラムの中にも聴診器を使う実習が含まれているんです。
医師と違うのは、心音を聞きわけて疾患を診断するという事がない事。
診断はしなくても、入院患者の容態を見る時に心音がおかしくないかくらいはチェックします。
そこで、脈の不整などを聞きとったら、すぐ医師に連絡して処置を仰ぐことになります。
それ以上に、看護師も日常的に患者(主に入院患者)の血圧を測ります。
外来診療と違って、入院病棟に医師は常駐していませんから、容態の悪い患者には頻繁に、そうでない患者も1日1回や2回は測定して記録しています。
この記録は医師にとっては非常に大事な記録で、体温変化の記録とともにその数値を見て患者の状態を判断する材料となるんです。
ですから、看護師の卵たちも、学校で血圧測定法の実習をし、テストもあります。
医療の進歩は、医療機器も進歩を遂げさせています。
血圧測定は、腕に黒い布を巻いて、肘関節の内側に聴診器を当て、ゴム球をシュポシュポさせて布の中に空気を送り込んで圧迫し、ある所に来たらその空気をシューっとゆっくり抜きながら、血圧計の目盛をじーっと見つめて「はい、いいですよ」で終わりですね。
腕がきついなと思うくらいに空気を入れると、聴診器から血管を流れる血液の音が聞こえなくなります。
そして、ゆっくり空気を抜いていくと、血液が血管の中を流れ始め、血流音が聞こえ始めます。
この聞こえ始めたところが、最高血圧(単に上が・・・と言われますね)です。
更にゆっくり空気を抜いていくと、今度は血流音が全く聞こえなくなります。
聞こえなくなったところが、最低血圧です。
このゴム球シュポシュポタイプの血圧計は、手動で空気を送り込むと腕に巻かれた黒い布内の圧が高まって、それに比例して血圧計中の水銀が上昇し、その高さを読み取って血圧とするものです(水銀計と言い、体温計でも使ってますね)。
この手動タイプが最も確かな測定値を読み取れると、いまでも第一線で多く使われていますが、中には若干音痴な医師もいますし、手でシュポシュポやるのすら面倒という怠けものがいますから、全自動タイプの血圧計も使われています。
この全自動タイプは、腕を入れてスイッチを入れるだけで機械が勝手に空気を送り込んで血圧が測れるので、例えば健康フェアーなどやイベント会場などでに設置してあるのを見たことがあるかもしれません。
病院で使う全自動タイプは、患者が勝手に腕を入れるのではなく、水銀計と同じように看護師や医師が患者の腕に黒い布を巻いて、スイッチを入れるとブーっとポンプが空気を送り込む音がして測定するものです。
もちろん聴診器を腕に当てることもなく、布の部分にマイクが付いており、そのマイクが音を拾って測定するんです。
さてここで今日の本題、今いる看護学生の助手が今日また再試を受けるため、午前10時に早退しました。
もうお分かりだと思います。
血圧測定実習のテストに不合格だったんですって!
どうして落ちたのかと聞いたら、計る相手は同じ学生だから問題なかったらしいんですが、同時に聴診器を当てて横で血流音を聞きながら血圧計を見て採点していた教官の存在に緊張してしまって、いつどこで音が聞こえ始めて消えたのか分からなくなってしまい、大体そこらへんだろうと思って言った数値が全く外れていて不合格になったんだそうです。
おいおい!いい加減な数字で誤魔化されたら、患者が大変な事になるぜぃ!
もっとも、数いる看護師の中でも、私が血圧計を見ながら自分の腕で感じた数値と、計り終わって記録した数値が全然違う看護師も結構いるんです。
空気を抜くのが早すぎると水銀が一気に下がってしまい、数値を読み取るのが不確かになりますし、かと言って、ゆっくり抜き過ぎると、患者の腕の圧迫が長く続いて皮膚の色が変わってしまい、患者に苦痛を与えることになります。
この微妙なバランスが難しいんですが、看護師を目指す以上はこのくらいのことはできなきゃダメですよ。
こう能書きを垂れてる私ですけど、私も実際に大学時代に実習してまして、血圧くらいは測れるんですよ(^^)v
以前の薬学部では薬剤師と同時に、臨床検査技師の国家試験を受けるための講義が別にありまして、これを受講してパスすれば臨床検査技師の国家試験を受けれたんです。
もちろん受講して、国試も受けたんですが、残念ながら自己採点で1問足りずに不合格だった私です。
ちなみに、私も、今日再試を受けに行った学生も、音痴ではありません!!!と思います;;;
ちゃんと合格してきなさいっ!と言って送り出したんですけど、さてさて首尾の方はいかがだったんでしょ?

「朝食」
・バナナ1本

「昼食」
・おにぎり2個(おかか)
・ミニ天ぷらそば
・ボイルドウインナー

「夕食」
・ごはん
・漬物
・肉豆腐(豚肉、豆腐、玉ねぎ、こんにゃく、椎茸、長ネギ)
・アジのなめろう
・残り物

「デザート」
・アイスキャンデー

今日のBW:78kg

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プロフィール
HN:
管理人「か」
性別:
男性
趣味:
食べる事、旅行、飛行機関連
自己紹介:
某医療機関に勤務する、メタボな食いしん坊です。
もともと民間旅客機・軍用機を含む航空機全般が好きでしたが、2006年の4月から陸マイラー(時々空マイラー)生活を始めた、もっぱらJALマイラーです。

   保有JALマイル
合算:76,381マイル
私の分:76,381マイル
奥さん分:0マイル
2021年2月15日現在

マイル使用歴
2009/1/15:40,000マイル
2010/1/11:50,000マイル
2011/1/15:70,000マイル
2011/11/1:60,000マイル
2012/9/10:40,000マイル
2015/1/17:100,000マイル
2017/1/12:10,000マイル
2018/4/23:30,000マイル
2018/10/20:50,000マイル
2019/10/31:15,000マイル
2019/12/15:35,000マイル
2020/6/18:20,000マイル
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