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管理人の食卓風景と日常の日記
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わが街は港町であり、今でも漁業の盛んな街です。
新鮮な魚介類が手に入りやすいとなれば、必然的に寿司屋の件数も多くなります。
もちろんそれを観光の目玉にもしていますが、当然の如く何か事あらば寿司の出前を取る機会も増えてきます。
明治・大正と栄えた街ですので、昔は高級料亭が多くあり、花街あたりの賑わいも相当なものだったそうです。
それに付随するように、仕出しを専門にする店も多く存在し、街自体が黄昏て「斜陽の街」として久しくなった昭和後期でも、昔の名残の仕出し専門店は複数存在しました。
昭和末期から平成にかけて、この街を「斜陽の街」から「観光の街」へ脱皮させる過程において、観光名所の存続運動とともに何か特徴のあるものをと振り返ってみた時、自然の立地の恩恵を使わない手はないとばかりに、観光にはつきものの『食』にスポットが当たりました。
それは牛肉・ジンギスカンでもなく、野菜・果物でもなく、「新鮮な魚介類」でした。
新鮮な魚介類を提供する手段、言うまでもなく「寿司」です。
日本全国、どこでも高級なイメージで、ハレの日の御馳走として認識されていた寿司を、寿司店組合が「観光ついでに手軽に食べられる新鮮なネタの寿司」を提供すると言うポリシーを掲げ、老舗寿司店をリーダーに営業努力を重ね、その後も次々と新興寿司店が開店し、今では「寿司の街」としてガイドブックを飾るまでに成長しました。
観光客はもちろんの事、地元民に至っても「わが街における寿司」は年に1度程度の特別な食べ物から一段下されて、ちょっと奮発する時の食べ物へと変貌を遂げたように思われます。
中には、先人達の意に反して、金儲けの手段としか考えていないような輩が不届きな行為をしてマスコミなどを賑わしたこともありました。
しかし、大多数の真摯な寿司職人達は、わが街の発展を寿司を通して祈りかつ盛り上げ、今や全国規模のアンケート調査でも毎回上位にランクされるほどにまで認知されるようになりました。
その過程での努力の一つとして、物産展が開かれると自分の店はさておいても全国どこにでも自店の職人を派遣し、客の目の前でわが街のネタを使った寿司を握り、絶大な信頼を築いていったそうです。
次第に寿司職人も顧客も、「寿司」だけに飽き足らず「寿司料理」を求めるようになり、もともと包丁にかけては一級品の腕を持った職人達が、各店個性的な寿司料理を開発・考案し、客に提供するようになりました。
そこに目を付けたのが、イベントを開催する業者・関係者達です。
例えば我が医療業界においては、頻繁に開催される学術講演会にはホテルや大規模レストランの会場を利用し、飲食の提供もそこの料理を依頼します。
しかし、バブルの終焉とともに経費が減少する中での学術講演会は、規模の縮小の一環として、会場を会館や各医療施設の講堂などを利用するようになりました。
小規模講演会・勉強会では、以前は仕出し料理店の独壇場だったものが、味や新鮮さもさることながら、目先の新しさと「寿司店」の暖簾の高級感に引かれた、講演会を後援するメーカー担当者達が変えてしまったのです。
今までのような、ただ握りの折詰を1人に1個渡すのではなく、見た目も豪華な寿司店流幕の内弁当と言ったものがここに隆盛を誇るようになりました。
内容の見本として、今日の昼に私が食べた幕の内弁当のメニューをご覧ください。
食中毒が一番怖いこの時期に、生の刺身が堂々と入っています。
これ即ち、寿司店での食中毒に対する長年の対策法の成果と、確たる自信の表れです。
値段にもよりますが、この刺身1品だけで、生臭くない刺身が入るか入らないかで、仕出し専門店と寿司店との大きな差が生まれたと思います。
今まで、御祝儀・通夜葬儀法要・会議などで仕出し専門店が多忙を極めてきたものが、客が次第に寿司店を選択するようになり、寿司店隆盛の陰でひっそりと仕出し専門店が暖簾を下ろさざるを得なくなりました。
現在、仕出し専門店の老舗と言われていた店舗は、1件しか残っていません。
変わって、すべての采配は寿司店もしくは和食料理店が行うようになりました。
これも時代の流れと言いきれない部分もありますが、少なくとも大人数に対応するため決まり切った料理内容だった仕出し専門店の弁当と、多少なりとも旬が入っていてその時期の創作とも言える寿司店の弁当の、両方を食べた経験のある私が思うには、ふたを開ける時の楽しみ、ときめき感が、寿司店の弁当の方が勝っていたと言えます。
何事においても、魅力あるものに軍配が上がると言う事なんでしょう。

「昼食」(会議の出前)
◎寿司店の幕の内弁当
・ご飯
・奈良漬
・鮭の粕漬け焼
・ミガキニシンの甘露煮
・玉子焼き
・板かまぼこ
・鶏の照り焼き
・カニ爪クリームコロッケ
・プチトマトと千切りキャベツ
・クラゲと海苔の佃煮
・辛子明太子
・刺身(トロサーモン、甘エビ、タコの頭、刺身ワカメ)

「夕食」
・チキンカレー
・サラダ
・らっきょう

「デザート」
・アイスキャンデー

今日のBW:79kg

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プロフィール
HN:
管理人「か」
性別:
男性
趣味:
食べる事、旅行、飛行機関連
自己紹介:
某医療機関に勤務する、メタボな食いしん坊です。
もともと民間旅客機・軍用機を含む航空機全般が好きでしたが、2006年の4月から陸マイラー(時々空マイラー)生活を始めた、もっぱらJALマイラーです。

   保有JALマイル
合算:76,381マイル
私の分:76,381マイル
奥さん分:0マイル
2021年2月15日現在

マイル使用歴
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2010/1/11:50,000マイル
2011/1/15:70,000マイル
2011/11/1:60,000マイル
2012/9/10:40,000マイル
2015/1/17:100,000マイル
2017/1/12:10,000マイル
2018/4/23:30,000マイル
2018/10/20:50,000マイル
2019/10/31:15,000マイル
2019/12/15:35,000マイル
2020/6/18:20,000マイル
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